2023年、年次の労働量調査によると65歳以上の就業者数(役員、自営業主、家族従業者を含む)は、914万人となっています。65歳以上の厚生年金保険、健康保険(介護保険を含む)、雇用保険についての年齢による資格喪失について記載します。
厚生年金保険は、70歳到達日(誕生日前日)で資格喪失となります。70歳到達日以降も引き続き同一事業所で使用される場合は、70歳到達日の前月に日本年金機構より送付される「70歳到達届」を一定要件により提出します。提出要件については、日本年金機構の次のリンクをご覧ください。
平成31年4月から70歳到達時における資格喪失等の手続きが変更となります
尚、70歳到達日で厚生年金被保険者の資格は喪失しますが、在職老齢年金の適用により報酬(給与・賞与)と年金額に応じて年金の一部または全部が、支給停止される場合があります。
健康保険の被保険者及び被扶養者は、75歳誕生日当日に後期高齢者医療制度に加入し、そこで被保険者となるため75歳誕生日当日に健康保険の資格を喪失します。健康保険被保険者が後期高齢者医療保険制度に加入した場合は資格喪失届を提出し、健康保険被扶養者が後期高齢者医療保険制度に加入した場合は、被扶養者異動届を提出します。尚、後期高齢者医療制度への加入手続きは不要です。また健康保険被扶養者がいる被保険者が、75歳で後期高齢者医療制度に加入したため資格喪失した場合は、健康保険被扶養者は資格を喪失するので国民健康保険などの医療保険に加入する必要があります。
介護保険は、年齢による資格喪失要件はありませんが、年齢により保険料の納付方法が異なります。40歳到達日(誕生日前日)より、介護保険第2号被保険者となり健康保険料に加算されていた介護保険料は、65歳到達日(誕生日前日)より介護保険第1号被保険者となり、住所地の市区町村より介護保険料が徴収されることとなります。65歳からの介護保険料は、原則、年金からの天引き、一定要件により納付書や口座振替での納付になります。65歳到達時の介護保険第2号被保険者から第1号被保険者への手続きは不要です。
雇用保険は、年齢による資格喪失はありません。
上記、各保険の年齢による被保険者資格喪失日(種別変更日)は次のようになっています。
| 資格喪失日(種別変更日) |
厚生年金 | 70歳誕生日の前日 |
健康保険 | 75歳誕生日 |
介護保険(第2号被保険者) | 65歳誕生日の前日(種別変更日)(第1号被保険者) |
雇用保険 | 資格喪失なし |
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